【星景】雪景色とコラボできそうな広島県の深入山がギリ晴れそうだったので、平日夜に突撃して北の天の川を撮ってきた。

 前回の地蔵峠展望台での撮影↓では、当初目論んでいた雪の大山とオリオン大星雲との望遠星景はあえなく失敗。

 かろうじて展望台を撮った写真が雪景色星景といえばいえなくもないけど、やっぱりちゃんと追尾撮影して星景写真を撮りたい!ということで、平日ではありましたが急遽県北の深入山まで出かけてきました。

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深入山星景写真撮影記

2022年1月31日(月)

薄明終 19:06
月没 16:25

 『雪景色コラボ』『翌日は仕事なので近場で』という条件で撮影地を探すと、深入山あたりはギリ雲がかからなそうな予報だったので訪れてみました(近場と言っても広島市街から二時間ぐらいはかかります)。ただSCWでは北側に雲が発生しそうだったので、北の天の川の撮影は微妙かと思ってました。

 薄明終わり(19:06)頃からすぐに撮影開始しないと十分な露光時間が確保できない撮影条件でしたが、一時間前になっても北側に雲がかかった状態(↓の写真の右側が北)でした。なのでかなり不安でしたが、この後一気に雲が無くなり快晴となりました!そして、、

夕焼けも綺麗だったので撮影したかったのですが、星景撮影準備でかなわず。
ちなみにこの写真はEOS_Raで撮影。設定間違えてISO12800ですが普通にきれいでビックリ。

 深入山グリーンシャワーの北の空はとても暗かった!

 北の天の川は南のそれに比べて地味で薄い印象でしたが、この日は肉眼でもはっきり認識できるほどでした。天頂近くではない北の天の川をここまでくっきり肉眼で見たのは初めてだったので、ちょっと感動しました。ここ最近はTwitterで夏の天の川の写真で盛り上がってますが、追尾すればかなり絵になると思うので、北の天の川を主役にした作品が増えてくれたら嬉しいなあ。

撮影地 深入山グリーンシャワー

 南側は除雪された雪が積まれていて入り口がふさがれていたので、普通の車では入れない状態で焦りましたが、西側から入って何とか駐車場までたどり着けました。車の跡以外はしばらく人が踏んだ気配がない雪景色をこの日は独り占めでした。

 お店もキャンプ場のトイレも閉鎖されてました(トイレは1月~3月の間は使えないと書いてあったような気がしますが要確認お願いします)。駐車場は広いので車の置き場所に困ることはありません。

 北の空が暗かったと書きましたが、その他の方角もかなり暗いです。南東の低空が若干明るいのは広島市街の光害で、これは致し方ないでしょう。暖かい時期は天体写真勢でにぎわうのでしょうか?街灯らしきものはありましたが、この夜は点灯しませんでした。冬時期で誰も来ないからなのか、普段からそうなのかは不明です。

深入山で撮影した星景写真作例

春間近。深入山に沈む北の天の川とアンドロメダ銀河

撮影日:2022/1/31 焦点距離:20mm 絞り:F2.8 (星)ISO:2000 露光時間:180秒14枚、(前景)ISO:2000 露光時間:180秒15枚

 前述したように、この構図になるまでに薄明終わりから1時間ほどしか時間がなかったのと、当初予定していた構図から全く違う景色に変更したせいで実はかなり焦りました。まだまだ経験の少ない私にとって寒い中で機材のセッティング、極軸合わせ、天体の導入、等の準備を限られた時間内にやるのはプレッシャーがあります。早く慣れたいけど不器用なんです。

 で、案の定やらかしまして( ^ω^)

 本当は前景の可愛い木をもっと真ん中よりに配置する目論見だったのですが、実際星が予定位置に降りてくると木が端っこになってました(泣)。構図を決める時に確認すればこんな失敗はしないのですが、焦ってたので確認してませんでした!まあむしろギリギリ画角に入ってくれて良かった・・・。

 そんな失敗がありながらもなんとかそれらしい絵になってくれる雪景色はやっぱり星景写真との相性抜群だと感じました。

画像処理に関して

 今回は星マスクを全く使いませんでした。若干アンドロメダと二重星団が飛んじゃってますが、他はそうでもない。やっぱり北の天の川は光が弱いからかと思ったけど、空の透明度が良かったので星雲強調も軽くて済んだからかもしれません。

FlatAidePro『ソフトフィルター効果』

 例によってTwitterに先にアップしましたが、実はこの記事の写真と一部違うところがあります。もったい付けて言う程のことではないのですが、Twitterバージョンはフラットエイドのソフトフィルター効果を使って輝星を若干滲ませています(映えを狙いましたw)。

以前↑の記事で紹介した輝星をにじませる方法も素晴らしいのですが、最近はせっかく買ったフラットエイドでやってます。イイ感じです。

Photoshop『コピースタンプツール』

 実はやらかしがもう一つありまして…追尾撮影が進むにつれ画像右側に木の枝がまあまあ盛大に侵入しておりまして…。SI8で比較明で消そうと思ったのですが、星の位置がどうしても合わなくて比較明は断念し、Photoshopのコピースタンプツールで誤魔化してます。これだから新星景は…ってまたどっかから怒られそうですが許してくださいw

使用機材

 カメラ:CANON EOS Ra
 レンズ:TAMRON SP 15-30mm F/2.8 Di VC USD G2(Model A041)
 赤道儀:SWAT-310V-spec
 自由雲台:Velbon 自由雲台 QHD-53

 やっぱり安定のタムロンSP15-30。秋吉台でRF16mmで失敗したので余計に安心感が違います。今回も良い仕事してくれたと感謝です。とは言え、結局今回もコンポジットは42分(14枚)ぐらいしか上手くいかず、それ以上は星がずれて使い物になりませんでした。

 ちょっと調べてみたところ、Lightroomのプロファイルで歪み-30ぐらいでコンポジットすると上手くいくような記述を見つけたので一度試してみようと思います。

雪の上での撮影に関して

 地蔵峠展望台でもそうでしたが、雪が積もったところで三脚を立てる場合ってどうしたらよいですかね?適当に足で雪を掘ってそこに三脚の足を刺す感じで設置したのですが、いまいち安定してない気が…。良い方法をご存じの方がいれば教えていただきたいです。

あとがき

 広島在住でありながら広島での星景撮影回数がとても少ない私。今回広島県内の星景撮影ポイントが一つ開拓できたのも嬉しい。

 北の天の川を主役にしての星景撮影も初めてだったし、現地で急遽地上風景を全く違う場所に変えたのも初めてだったのでやらかしもありましたが、自分としては満足な写真ができました。

 同日夜に天体写真も撮影したので後日紹介したいと思います。こちらも派手にやらかしております( ̄▽ ̄;)

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