【星景】2021年初!瀬戸内海に昇る天の川を池の浦道路公園(山口県)で撮影してきました。

前回から一カ月ぶりの撮影でした。

お月様の具合と天気と自分の都合ともろもろの条件が合わないと、平気でこのぐらいの期間撮影ができないのが星景写真という趣味のむずかしいところです。

公表はしていませんが、このブログの月5回更新(記事を書く)を今年の目標としているのですが、早くも達成は難しそうです(というか1月も4つしか記事書いてませんけど…)。

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星景撮影記

皇座山が通行止めだったので、急遽第二候補地だった池の浦道路公園で撮影

2021年2月21日(日)3時~5時半ごろまで撮影。

月没 2:00
薄明始 5:30

Twitterには早くも天の川の写真が続々とアップされていて、それを見てたら自分もどうしても天の川が撮りたくなってきました。

当初は皇座山へ行くつもりでした

この時期の天の川は夜明け前しか姿を見ることができません。で、撮影地ですが、本来は雪景色を絡められる山がある内陸が良かったのですが、どうも内陸はちょうど深夜から朝にかけて雲が発生しそうです。晴れなければ意味がないので今回は晴れそうな瀬戸内海で撮影地を探しました。

気温は6℃と非常に温かかったです。

以前から天体写真の撮影地として知っていた山口県の『皇座山』。ここは南が暗そうで天の川の撮影には良さそうだったので、一度行ってみたかったこともあり今回の撮影地とすることに。

広島から車を走らせること約2時間。皇座山山頂への道へ入るといきなり『通行止め』の看板が!とはいえ看板は道の端に置いてあり車が通れたので「もしかしたら解除になったのかも」と自分に都合よく考えて先に進みましたが、すぐに二つ目の看板が今度は道の真中に置いてあって万事休す。

ただ今回はラッキーなことに、事前にもう一つの候補地をすぐ近くに見つけていたので、すぐにナビを設定しなおして池の浦道路公園を目指しました。やはり初めて行く場所はこういうことがあるので第二第三の候補を調べておくのは大事ですね。

カメラ機材を落としてしまった…

α7sとタムロンSP15-30mmをコンクリートの上に落下させてしまいました(痛恨)。

カメラ本体は落とした直後にSDカードを認識しなくなって今日のデータ全部飛んだかと焦りましたが、電源を入れなおしたら普通に認識してくれました。見た目にもキズも無さそうで良かった。

しかしレンズの方はフードの一部が欠け、前玉に砂粒ほどですがキズがあああぁ!

はあ、やってしまった。
多分撮影にはほとんど影響は無いと思いますが、精神的にショックです。というのも実は近いうちにα7sとタムロンSPを売りに出そうかなと考えていたので。タムロンSPはAマウントで需要も少なそうなので、元々売っても二束三文にしかならないだろうと思っていましたが、これでますます下取り価格が下がってしまいそうです。

初めて買った一眼カメラで多少なりとも愛着があったので売る決断ができなかったのがあだに。どうするかな。

池の浦道路公園について

山口県のほぼ最南端にある公園というか駐車場です(10台ぐらいは駐車できそう)。たどり着くまでの道はまあまあ狭くて離合が困難な場所もあるのでご注意を。そんな場所ですが、釣り人が二名いらっしゃいました。星屋さんはいませんでしたでの人見知りの星屋(私)には最高の場所でした。

人気の無さそうな場所ですが釣り人は結構いるのかもしれない。だからなのか整備はしっかりされている印象でトイレもあります。24時間使用可能です。なので車中泊も可能ですが、近くにお店は無さそうなので食料は事前に調達しておく必要があります。

池の浦道路公園の空の暗さについて

久しぶりにEOS_Rで天の川撮影

南側の空はかなり暗いです。

瀬戸内海はどこへ行っても少なからず光害の影響が避けられないと思っていたので「瀬戸内海でもこんなに暗い空があるんだ!」とちょっと驚きました。瀬戸内海で肉眼ではっきりと天の川が認識できる場所はそんなには無いと思います。素晴らしい。

ただし海上は船が、島には灯台?らしき光源があります。日本海のイカ釣り漁船のように強烈な光ではないので影響は少ないですが。

ちなみに上の写真はEOS_Rで撮影した写真です(レンズはRF24-105F4 24mmで撮影)。

F4.5、18秒、ISO6400で固定一枚撮りしたものをLightroomで明瞭度+40、ハイライト+10で現像しています。この程度の画像処理でこれだけ天の川が描出できることからも空の暗さがわかります。

池の浦道路公園での星景写真作例

使用した機材・画像処理ソフトなど

●撮影機材
カメラ:SONY α7s(IR改造)
レンズ:TAMRON SP 15-30mm F2.8 Di USD

●赤道儀は不使用です。全て連射撮影したものをSequatorで画像スタック後、Photoshopで画像処理。

●全てソフトフィルター(LEE No.1)使用。

星景作例

早春の瀬戸内海に昇ってきた天の川

撮影日:2021/2/21 焦点距離:24mm 絞り値:F2.8 露光時間:20秒 ISO:6400 15枚スタック(Sequator)

EOS_Raで地上撮影中の4時過ぎごろに撮影しました。まだ低いと思っていた天の川が意外と高い位置にきていることに気がついて、この後急いで追尾撮影を開始しました。

今年初めて見る天の川。やっぱり絵になります。

画像処理はスタックした画像をコピーして地上と星空に分けてそれぞれ編集した後、Photoshopのグラデーションマスクで合成しています。

釣り人の視線の先に天の川

撮影日:2021/2/21 焦点距離:15mm 絞り値:F2.8 露光時間:20秒 ISO:6400 20枚スタック(Sequator)
ぜひクリックして拡大して見てください。

スケール感を出すために右端に釣り人を入れました。で、上下をバッサリトリミングしてみました。上手いこと奥行きが出ていい感じになったと思います(自画自賛)。ぜひ拡大して見て欲しいです。

最近では一般的になりつつある”自撮り星景”ですが私はあまり好きではないのでやりません。しかし星景写真に限らず風景写真に人物を上手いこと入れるとスケール感が出るので、こういう形では積極的に入れたいですね。

まあなかなか自分の思い通りに動いてくれない(というか星景の場合は動かないで欲しいw)ので難しいのですが。

画像処理としてはいつものようにSequatorでスタックした画像に、釣り人のライトが写ったショットを比較明で合成しています。船の光跡を残したいときのやり方と同じです。

クジラの島と横たわる天の川

撮影日:2021/2/21 焦点距離:30mm 絞り値:F2.8 露光時間:20秒 ISO:6400 19枚スタック(Sequator)

鯨のように見えるシルエットが面白かったので、島メインで灯台が真ん中にくるように撮ってみました。勝手にクジラの島と呼んでますがたぶん本当の名前は下荷内島だと思います。

一番明るく写っている星はわし座のアルタイル(彦星)です。もう少し早く撮影して灯台の真上に位置するときに撮れれば面白かったですね。

あとがき

池の浦道路公園は山口県のほぼ南端なので瀬戸内海沿いであるにもかかわらず非常に暗い空と出会うことができました。しっかり2021年初天の川もゲットできましたので大満足です。

同時に追尾撮影も行いましたので、次回の記事で紹介します。

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