【星撮り機材】軽量広角単焦点レンズ CANON RF16mm F2.8 STMで星を撮ってみたのでその感想などレビュー。

機材

 現在星撮りで使用している広角レンズはTAMRON SP 15-30mm F/2.8 Di VC USD G2 です。

 星撮り業界では定番の有名なレンズで画質も文句なしなのですが、その重さは1,110gとかなりの重量級。

 車ベタ付けで撮影できる環境なら問題ないのですが、徒歩で長時間持ち運ぶシチュエーションとなると躊躇する重さです。

 来年は暖かくなったらテント泊登山で星撮りしてみたい、、、などと目論んでいた時に、この軽量広角レンズRF16mm F2.8 STMが発表されたので、値段的にも手が出しやすかったこともあり予約しました。

 そして発売日から一カ月弱でようやく手元に届いたので、先日試し撮りに出かけました。

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RF16mm F2.8 STMの使用感

重さと携帯性

 せっかく軽量が売りのレンズなので、自分が所有している最軽量機材の組み合わせ(以下)で撮影してみました。

■三脚:Leofoto LS-225C  0.751㎏

Bitly

■雲台:k521 koolehaoda  0.180㎏(もしくはLeofoto LH-25 0.172㎏)

Bitly

■カメラ:EOS_R  0.660㎏

Bitly

■レンズ:RF16mm 2.8F STM  0.165㎏

 総重量1.756㎏でとにかく軽い!この携帯性の良さは素晴らしい

 この日は同時に赤道儀を使った撮影も行っていたため、より軽さが実感できました。
 (ちなみに赤道儀使用の機材の重さは約10㎏でした。)

 このセットなら登山にも十分携帯可能だと思います。

フォーカスとコントロールリングの切り替えスイッチについて

 使いにくいと評判?のこの切り替えスイッチ。

 確かにAFとMFをメニューで切り替える必要があるのは正直面倒です。

 ただ自分的にはほぼ星撮りにしか使用しないため、もっぱら使うのはMFなので切り替えることはほとんどない気がするので今のところ問題なさそう?

 ちなみに、やや大きめのAF時の動作音は気になりますが、星にもAFが効くか試してみたところ結構な確率で合焦したので正確さはかなり良いと思います。

RF16mm F2.8 STMで撮った星の写真の評価

 全てRAWファイルで撮影。
 Digital Photo Professional 4(以下DPP)で現像。
 JPEGで出力。
 修正補正等は何もしていません。

ISO3200 F2.8 15秒 で撮影。 Digital Photo Professional 4で現像。

    

   

 星を点像にしたかったので露光時間を15秒にしたのですが暗すぎましたね・・・。
 申し訳ないですが拡大して見てください。
 このサイズだと隅まで星が点になっててコマ収差はほぼ無いように見えます。

 写真の中央部と左上隅(白枠)を切り取ってみました↓

切り取り拡大部位(白枠)
中央部 しっかり解像している。
左上隅 やや解像度は落ちるもののコマ収差はわずかしかないように見える。周辺減光が強い。

 周辺減光があるのと被写体の違いで星の密度が違うのでわかりにくいですが、中央の方が明らかに解像していて隅は解像が劣ります。
 そして、いくつかネットの評価を見た感じではコマ収差は意外と抑えられているという評価でしたが、確かにこの写真でもコマ収差はそれほどひどくないですね。

 結論:Canon RF16mm F2.8 STMは星撮りでもイケるかも。

 と、ここまでは思いましたが…

DPPとLightroomでの現像画像の違いで見えてきたDPPの秘密?

 さて、上記では『星撮りイケそう。』という結論を出しましたが、実は少し気になることがありました。

 私はいつもRAWファイルはAdobe Lightroomで現像しています。

 今回はAdobeのレンズプロファイルがリリースされていない(2021年11月末現在)こともあり、DPPとLightroomの両方で現像してみたのですが、結果に大きな違いがありました。

Canon DPPで現像
Adobe Lightroomで現像

 上の二つの画像をご覧ください。同一のRAWファイルをそれぞれ現像しjpegで出力した画像です。

 Lightroom(右)に比べてDPP(左)の方が明らかに写っている範囲がかなり狭いです。

 もちろん画像には一切手を加えていません。なのにどうして?
 使用するソフトによって多少の違いはあるのは理解しますが、これほどまでに違うのは・・・。

 DPPでは使用時にRF16mm F2.8 STMの”レンズデータ”なるものを読み込むのですが、おそらくこの時点で勝手に補正されているものと思われます。

 つまりさきほどの星の写真も、すでに端はカットされているものと思われます。

Lightroomで現像した星の写真の左上隅

 これを踏まえて、Lightroomで現像した星の写真↑を見てみると、、、DPPでは消えていた上と左の部分が出てきました。

 そして、コマ収差もDPP現像よりも収差が残っています(おそらくこちらが真実に近い?!)。大きな星が隅に来た場合にどのぐらい影響があるか気になるところですが、個人的には許容範囲だと思います。

結論2:やっぱり端は切り取って仕上げる感じ?画角16mmなくなっちゃう?

まとめ

 結局はネットでのレビュー等で言われているように、電子補正ありきでなら値段も考えると十分な性能のレンズだと思います。

 星撮りに関しても、端を大胆にカットしても良いなら十分使えるレンズです。

 ただそうなると画角が16mmではなくなるので、そこら辺をどう考えるかですね。

 軽量で携帯性の良さはかなり魅力的でそれだけでも買って良かったと思えるレベルです。

 なので、例えば自転車旅や天気が悪い日のテント泊など
『星撮りがメインではないけどチャンスがあれば星も撮りたい旅』で積極的に使っていこうと思います。

 あとは今回の試し撮りで星撮り以外の撮影の楽しさも少し感じたので、今後普段撮りが増えるかも。

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