【星景】池の浦道路公園で瀬戸内海から昇るオリオンを45mmで追尾撮影した追尾固定合成写真

 本日、各地で今シーズン初の大雪になっているようでこれから本格的な冬が始まるのを実感します。

 ところで冬の星座のイメージがあるオリオン座ですが、実は12月には薄明終わりぐらいの時間帯に東から昇ってくるので、東側の風景との星景写真を狙うには(レンズの焦点距離が望遠寄りになると)結構ギリギリの季節になります。

 ずっと昇るオリオンとの星景写真を狙ってはいたのですが、なかなか機会が合わず気がつけば12月になってしまいました。これ以上待っていても今シーズンのチャンスはないかもしれないと考え、平日にお休みをいただいて撮影に行ってきました。

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撮影記

2021年12月6日(月)

薄明終 18:31
月没 18:54

 前述したとおり、薄明終わりにはオリオン座が東から昇ってくるので、それに間に合わせるために撮影地は近場にして、仕事も少し早めに切り上げて家を出発しました。

 撮影場所は山口県の池の浦道路公園です。詳細は以前の記事↓をご覧ください。

 この公園はトイレもあって人もいなくてとても良い場所です。平日なので釣り人もいませんでした。

 人の気配と言えば海上を行く船ぐらい。誰も居なさ過ぎて船の灯りがみえると安心しますが、時々灯りをつけずに海上を爆走する船がいました。これは何?!

 単純に考えて無灯火での航行はとても危険な気がするのですが、まさか密漁船?!それとも某国の人さらい船?!この辺りは上関原発もありきな臭い場所なのでちょっと恐ろしい気がしてぞわぞわしましたw そういえばパトロールしてるっぽい船も往復してたな…ランプが明るくて邪魔でした。

 天気は薄雲が流れてくることもありそうな予報でしたが、上空に関しては快晴でした。ただし低空には海上特有?のもやっとした結構厚めの雲が終始残っていました。絵的には邪魔と言えばそうなのですが、ちょうど真東にあたる松山市の光害を遮ってくれたので、結果的には良かったかもしれません。

 だいたい20時前の星空を再現する予定でしたが、思ったより低空に雲があったので、予定より再現時間を遅らせてオリオンがもう少し上に来るようにしました。同時に画角を若干上に振ってオリオンがはみ出さないようにしたため、予定よりも地上絵が狭くなってしまいましたが、ほぼ予定通りの絵になりました。

作例

瀬戸内海と昇るオリオン座

撮影日:2021/12/6 焦点距離:45mm 絞り:F4 (星)ISO:2000 露光時間:150秒30枚、(前景)ISO:2500 露光時間:150秒18枚、90秒18枚

 星空の撮影時間は全部で3時間13分も撮影できたのですが、結局使用したのはそのうちの75分ぶんのみ。最近気がついたんですが、コンポジットが合わなくなるので長時間撮影しても使える枚数は限られるんですよね…。

 コンポジットがずれる原因は何なのか、現時点では全くわかりません。極軸合わせをシビアにすればもう少しはイケるのでしょうか?それともある程度焦点距離が長くないと周辺が歪むので広角ではこれが限界なのでしょうか?天体写真の作例では、6時間とか下手すると24時間とかありますけどどうやってんの?って感じです。

機材

 カメラ:CANON EOS Ra
 レンズ:RF24-105mm F4 L IS USM
 赤道儀:SWAT-310V-spec

RF24-105mm F4 L IS USM について

 これまで何度かこのレンズで星撮りをしましたが、本格的にやるなら正直おすすめできないレンズです。今回も中央部の狭い範囲以外は星像がかなり変形してしまいました。作例の写真で言うと中央のベテルギウスは丸いのですが、オリオン座中央の三ツ星あたりから端はオニギリ🍙のような形にw

リゲル周辺を拡大

 上の写真中央の星(リゲル)は、オニギリ型で色ずれ?もありますし、変なフレアもできてます。流石に看過できないレベルなのでRF24-70mm F2.8 L IS USMへの買い替えも検討中ですが、なにせ高価なのと焦点距離が短くなるので躊躇しています。

 それにRF24-70mm F2.8 L IS USMが星撮りに向いているかどうかも不明ですし…。

撮影の様子

EOS_R ISO6400 F5.6 24秒

 この日は特段大きな失敗も無くこれまでの追尾撮影でも一番スムーズにできたかもしれませんw

EOS_R ISO6400 F2.8 20秒

 上の二枚の写真はいずれもRF16mm F2.8 STMで撮影し、現像はlightroomでJPEG出力しています

 自動でシャープがかかっているとは思いますが、それにしてもシャープです。コマ収差はありますが、この値段のレンズにしては最小限に抑えられている気がします。RF24-70mm F2.8 L IS USMよりも優秀じゃなかろうか?(条件が違うので一概には言えませんが…)。

 携帯性は最高だし(純正にしては)ホントにコスパの良いレンズだと思います。

画像処理

 今回の一番の目標が”オリオン座の星雲をしっかり描出すること”でした。そこに関しては自分史上一番だと思います。素直に嬉しいです。今回新たに試したり、知ったことがあったのでここに記しておきます。

FlatAideProを導入

 これまでフラット補正はソフトビニングフラット補正を採用していましたが、上手くいかないことも多く今回はFlatAideProを使用して上手くいったので、今後は併用していきたいと思います。

カラーノイズの低減について

 lightroomで現像しTIFファイル出力する際、各種パラメータはいじらない、もしくは自動で変わっていたら0にしているつもりでしたが、ディティールのカラーというパラメータを0にしていなかったようです。

 数値を大きくするとカラーノイズを低減してくれるのですが、その際に星雲や星の色も一緒に低下していることに気がつきました。今回は0にして処理したところ星雲や星の色が出やすくなったような気がします。その分確かにカラーノイズが最後まで残ったので、下記のリンクのページの方法でノイズを低減しました。

『背景ノイズを目立たなくしたい』参照

仕上げまで - Starry Urban Sky
東京都心で撮影した天体写真の紹介、天体撮影の方法の解説を中心にしたサイトです。PHD2日本語マニュアル配布中。
露光量(調整レイヤー)

 今回撮影した元画像は若干露光量が足りなかったので、露光量(調整レイヤー)で最後の方で明るくしました。その際になにげにオフセットというパラメータを動かしたところ、劇的に星雲が浮かび上がってくれました!

 以前から存在は知っていましたが、意味が分からなかったので使ったことが無かったのですが、今回調べてみると以下のことがわかりました(AdobeHPより引用)。

 ・露光量:最も暗いシャドウに対する影響を最小限に抑えて、色調スケールのハイライトを調整します。
 ・オフセット:ハイライトに対する効果を最小限に抑えて、シャドウと中間調を暗くします。
 ・ガンマ:単純なべき関数を使用して画像のガンマを調整します。負の値は、0 を超えると再び負の値になります(値は負のままですが、正の値として扱われ、調整が行われます)。

 ガンマの説明が全くわからんw
 簡単に言うと、露光量はハイライト、オフセットはシャドウ、ガンマは中間の明るさを調整してくれるようです。なるほどオフセットを下げたら背景が暗くなって結果的に星雲が浮かび上がってきたのはそういうことだったのか。

あとがき

 個人的にはオリオン座の撮影ではいつも、初めて追尾撮影した時のことを思い出します。

 改めて見ると無茶苦茶恥ずかしいんですが、この頃と比べるとだいぶ成長していることを実感しています。継続は力ですね。

 年末は久しぶりに長期遠征を計画しています。たしか赤道儀を導入してから一週間以上の長期遠征は実現できていないはず。毎年訪れていた北海道にもコロナ禍で行けてないし、今から楽しみです。昨年撮れなかった雪景色の星景を狙うにはやはりあのあたりになるか…。

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