【星景】初めての”アンタレス付近”は光害強めで画像処理に四苦八苦。いちおう天空の城備中松山城とのコラボです。

先週末は3月の新月期でしたので、晴れを求めて岡山県に行ってきました。

以前から何度も言っているように、本当は雪山とのコラボを狙いたいところなんですが、もうすでに中国地方では大山ぐらいにしか雪が残っていないうえにそもそも山陰は晴れない!ということで、晴れを求めるとどうしても岡山に足が向いてしまいます。

さすが晴れの国岡山。

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天空の城備中松山城の隠れたビューポイント 松山城を望む見晴らし台での星景撮影

星空撮影記

2021年3月13日(土)23時から翌5時まで撮影。

月没 18:01、月出 6:55
薄明終 19:35、薄明始 4:54

前回前々回と広角での撮影だったので、久しぶりに望遠系の星景写真が撮りたい。

ということで天の川の季節でもあるので、まだ撮ったことのないアンタレス付近とコラボできる風景をいつもようにグーグルマップでエアロケハンします。

天空の城で有名な高梁市の備中松山城と星のコラボは以前から撮ってみたいと思っていましたが、一番メジャーな展望台(備中松山城展望台)は西向きなので天の川と絡めるとなると難しい。他に良い場所は無いかと探してみると、お城とは少し距離はあるけど方角的には東向きの一応展望台みたいな場所があったので、今回はそこを撮影地としました。

夜の”松山城を望む見晴らし台”の様子は?

見晴らし台の様子。影ができるぐらい周りの照明が明るいです!看板の右にアンタレス。α7Sで撮影(F2.8、ISO1600、20秒)

撮影地の”松山城を望む見晴らし台”に到着したのが夜の10時ごろでした。車を降りてすぐに「これはまずいかも・・・」と思いました。

近くの消防団の建物の灯りが結構明るい。おまけに消防団の赤いランプも結構明るい( ^ω^)・・・。少し離れてはいるけど街灯もまあまあ明るい。自分の影がはっきりわかるほどです。ただこれらの光は全て撮影する方向の反対からの光だったので、直接の影響は免れそうでした。

しかし撮影方向にも問題が・・・。思ったよりも空が明るい。

一番手前の山の向こうに高梁市街の光害。これはある程度想定内でしたが、その向こうの山の後ろは岡山市倉敷市辺りのものと思われる光害が低空を明るくしていました。これは想定外でした。この日は晴れるには晴れたのですが、撮影方向の低空の薄い雲が光を散乱させているような感じでした。

恐るべし、太平洋ベルト地帯と春霞?


前も後ろも思った以上に明るい場所でしたが、今回は代替えの撮影地も考えてなかったので頑張ってここで撮影することにしました。

星の撮影の方がお一人だけこの場所を訪ねてこられましたが、やはり天の川方面が明るいのを確認すると別の場所に行かれました。私のようにお城とのコラボのためにここの景色でなければいけない人以外は無理してここで撮る必要はないでしょう。

今まで明るい場所ではあえて撮影をしないようにしてきました。自分の画像処理技術ではどうにもならないと思っていたからです。が、ある程度の光害がある場所で撮影した素材でどの程度仕上げることができるかやってみたいとも思っていたので、ある意味良い機会となりました。

駐車場・トイレなど

路肩に広い場所がありそこに数台程度駐車可能です。トイレはありません。望遠鏡が設置してあってお城を見ることができます。かつてはすぐ麓に「朝霧温泉ゆ・ら・ら」という非常に良い温泉施設があったのですが今は閉館しているようです。

追尾地上合成星景写真作例

天空の城備中松山城のはるか上空に昇るアンタレス

撮影日:2021/3/14 焦点距離:85mm ISO:1600(星)絞り:F4 露光時間:120秒21枚、(前景)絞り:F2.8 120秒31枚
トリミングあり

●撮影について

SIGMA Art 85mm F1.4 DG HSMを初めて使用

カメラ:CANON EOS Ra
レンズ:SIGMA Art 85mm F1.4 DG HSM
赤道儀:SWAT-310V-spec

実はこの記事↓で検討した後すぐに購入してましたが、そのまま使う機会が無く放置状態でした( ̄▽ ̄;)

初めて使うので評価はよくわかりませんが、大きなピントリングが使いやすかったです。単焦点だから当たり前ですかね。

撮影のようす

星の位置は夜の1時過ぎの状態です。アンタレスはそこから徐々に高度を上げながら南側に移動していくのですが、せっかく高度を上げる分、岡山倉敷辺りの光害に近づいていくという・・・。

2時半から薄明が始まる5時まで追尾し約70枚も撮影できましたが、結局使えたのは最後の40分ぶんの20枚だけでした。それをコンポジットしたのが下の写真。

20枚しかコンポジットできなかった。

高度が上がり方角的にも光害の弱い南に移動したときの20枚分です。PCではなんとか星は確認できますが、カメラの液晶では星もよく見えない感じだったので半分諦めてました。

F2.8だと本当に真白になってヒストグラムのピークも半分を大きく超えてしまっていたので、せっかくの明るいレンズですがF4で撮影しました。でもよく考えたらF値は2.8で露光時間を半分にすればよかったかも。そしたら星の流れも少なくて済んだはず(許容範囲ですが若干星が流れてました)。

結果、何とか無やりあぶり出しましたが、かなり画像はガビガビです( ̄▽ ̄) なので今回はいつも以上に拡大厳禁です!ただし、この作品の第二の主役である備中松山城の姿が左下に小さく映っている(本当に小さいです!)のは見て欲しいので、左下だけ拡大して見てください(笑)

ちょうどアンタレスの黄色い星雲から下の淡い部分は私の画像処理技術では光害に飲み込まれてしまって描出できませんでした。

●画像処理について

基本的な手順はいつもと変わらず。↓の記事と同じような感じでした。

今回は久しぶりにStarNet++を使用して星とその他を分けて処理してから比較明でくっつけました。

光害のせいで星雲の淡い部分が描出できなかったと書きましたが、光害がなければちゃんと描出できたかどうかは自信ないです。なので近いうちに暗い空でリベンジしたい!

あとがき

東から北は比較的暗い空が広がっていますが、地上の街灯がそれなりに明るいです。

思ったより撮影予定地の光害が酷かったりするのは行ってみないとわからない、夜になってみないとわからないのでいつも初めて行く場所ではドキドキです。

今回は予想以上に明るかったり、予想以上にお城が小さかったりwしたので大変でしたが、そんな環境でもそれなりに撮影&画像処理できたことは良かったと思います。

 

ブログに関してですが、時間が無くて画像処理についてあまり具体的なことが書けてないので、情報を求めてブログに訪れる方には申し訳ない気がしています。

私自身ほとんどがネットを徘徊して集めた情報で画像処理を行っているので、それを特に初心者の方に還元したいのですが、なかなか記事を書く時間がありません(文章が下手なので時間がかかってしまいます)。

もし聞きたいことなどあったらTwitterやこのブログに気軽にコメントください。

知ってる範囲でしかお答えできませんが、、、ここに公開している写真レベルが出来れば良いのであれば、少ない知見ですがお役に立てるかもしれません。

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