前回の記事と同じ、岡山県のいわくら公園で撮影した星野写真をご紹介。
思ったより記事の公開に時間がかかったのは、画像処理が思うようにいかなかったからです。
何度もやり直して、やっと公開レベルになったかな、、、
ちょっとこれ以上は自分の技術ではうまくできませんでした。
無念。
岡山県の中心点いわくら公園 星野写真作例
カリフォルニア星雲とプレアデス星団と分子雲
撮影について
カメラ:CANON EOS Ra
レンズ:RF24-105mm F4 L IS USM
赤道儀:SWAT-310V-spec
2021年1月9日(土)23時から10日(日)1時まで撮影。
バルブモードでレリーズを使用してタイマー連射していますが、微妙に露光時間が短くなったりばらついたりして地味に悩んでました。どうやらインターバル時間が短すぎたみたいで、設定を2秒から3秒に変えたところ改善しました。地味にうれしい。
今回は分子雲なるものを描出してみたかったのと、とりあえず焦点距離100mmで5分の追尾撮影が可能かどうかやってみたかったので、一枚の露光時間をこれまでで最長にしてみました。
結果、星が流れてしまいました。やはりちょっと無理があったかな。
今回の画像処理過程での問題点と対策
Lightroom(以下LR)で現像→ TIFファイルに変換→ ステライメージ8で自動コンポジット→ Photoshopで強調処理。処理の大きな流れはいつもと同じでした。
いつも以上に色々問題がありました。その問題点と対策を記しておきます。
①ステライメージ8でコンポジットが失敗する
どうやら、明るすぎる画像の場合コンポジットに失敗することがあるみたいです。
対策LRで現像時に露出量↓とコントラスト↑と調整したらうまくコンポジットできました。
せっかく5分の露光時間をかけて撮影したのに現像時に露光量を下げるのがなんか腑に落ちない気もしましたが( ^ω^)・・・しょうがないのですかね。
②円状の輝度むらが出る
この時↓にも出ていた円状のムラ。
レンズの曇りが残っているせいだと思っていたのですがどうやら違ってたようです。
フラット処理後は気がつかないのですが、強調処理が進むにつれ顕在化してきます。
対策簡易フラットでは取り切れないので、線形グラデーションとブラシで少し誤魔化しましたが、消しきれていません。
おそらくレンズの影響と思いますが、RF24-105F4だからなのか、単焦点レンズならでないのか、どんなレンズでもこうなるのか全く分かりません。
厄介です・・・。
③簡易フラット処理で部分的に色が変わる
以前こちら↓の記事で紹介した「ソフトビニングフラット補正」という方法。
フラット撮影するのが面倒な私がいつもお世話になっている方法なのですが、カリフォルニア星雲の周りだけが緑色になってしまいました。
フラット処理は明るさを均等にするものだと思っていたので、色のことまで考えていなかったのですが色まで変わってしまうんですね…。
いまいちフラット処理の原理がわかっていない私は対策『だったらフラット画像をモノクロにすればイイんじゃね?』と思い実行したところ、とりあえずカリフォルニア星雲の周りの変色は起きませんでした。
ホントにこれで良かったのだろうか…( ^ω^)??
赤だけ抜けば良かったのだろうか??
謎が多すぎる。
④光害かぶりで黄色くなる
今回の撮影対象は光害の影響は軽微だったはずですが、やはり強調処理を進めると顕在化してきます。
対策いつものようにイエローの彩度を落として処理を進めましたが、いまいちカラーバランスがおかしくて最後まで納得がいく色にはなりませんでした。
いじくり過ぎて星の色が抜けてしまったのですが、彩度を上げるとバックグラウンドの色がおかしくなるので諦めました。今後の課題です。
⑤背景を暗くする方法(レベル補正の使い方)がわからない
上の画像が、最初に完成作品として公開しようとした画像です(うまくいかないので途中からやけくそ気味に処理してますが)。
長い露光時間のおかげでカリフォルニア星雲の赤は濃く出てくれて良かったのですが、良かったのはそこぐらい。あとは何もかもひどい。肝心の分子雲は泥のようにのっぺりしていてただの汚れにしか見えない(´▽`*)
流石にこれでは公開できないと思い、必死にネット検索!
対策そして探し当てたのがこの動画↓です。
この方の動画は良くお見かけするのですが、以前は自分の知識が追い付いていないせいで理解が難しいことが多かったのですが、自分も少しわかるようになって改めて見てみると基本的な大事なことを述べてらっしゃるということがなんとなくわかってきました。
具体的にどこをどう直したかはここでは書きませんが、この動画を見てから改めて処理をし直してなんとか公開レベルまでもっていくことができました。
ありがとうごさいます。
⑥そもそも分子雲の描出方法がわからない
これに関しては全くわからなかったので、有料情報に頼りました。
対策具体的には、星ナビ2018年3月~6月号の特集「Deepな天体写真」を参考にしました。
分子雲の描出方法はもちろんですが、天体撮影や画像処理の基本的なことも書いてあるので大変役に立ちました。
あとがき
そんなこんなで今回も四苦八苦してます。
露光時間を長くすれば色んなものが簡単に見えてくると思っていましたが、そんなに簡単ではなかったです。
結局不満な点が気になるので満足とはいいがたいのですが、一方で露光時間を増やしたおかげでカリフォルニア星雲の描出は何も考えないでもかなり上手くいったし、進歩している部分も確実にあるので今後も試行錯誤していきます。
先週の撮影分はまだ全く手を付けていないのでこれから処理をしてまたここで公開予定です。
コメント