【星景】一年ぶりのいわくら公園(岡山県)での星空撮影記と、α7s(IR改造)の星撮影カメラとしての感想

機材
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岡山県の中心点(ハート)いわくら公園で星景撮影

撮影記

2021年1月9日(土)から10日(日)2時過ぎまで。

月没 13:35、月出 3:57
薄明終 18:40、薄明始 5:43

中国地方で唯一晴れそうだったのが、晴れの国岡山。
というわけで岡山県へ晴れを求めて遠征決定。

当初決めていた場所に夜の8時に着いて9時から撮影開始する予定でしたが、なんと無情の通行止めで目的の場所にたどり着けず。急遽以前撮影したいわくら公園へ向かいました。

場所などの情報は以前の記事↓を参照してください。

以前の記事にもあるように、ここはα7sをIR改造して初めての撮影の場所でした。その後すぐにEOSRaを購入したため、実はα7s(改)を使ったのは結局この時だけでいままでずっと放置していました(つまり今回がα7s(改)二回目の使用)。

流石にそれは勿体ないので、今回の撮影では最初からα7s(改)を久しぶりに使用する予定でしたが、まさか撮影場所がデビューと同じになるなんて。このいわくら公園とα7s(改)は何かの縁があるのかもしれません。

そんなことを考えつつ、徒歩で機材を担いで球体のオブジェのある場所に到着。少しだけ舞っていた雪も撮影開始時には止んでくれて風もない期待通りの晴天でした。

足の防寒対策 VASQUE(バスク) Bitterroot GTX

この夜は同時にEOS Raで天体撮影も行いました(次の記事で紹介します)が、撮影が終わるころには赤道儀に設置した機材は凍り付いていました。2時ごろ車の温度計が-7℃を表示していました。

防寒は以前こちらの記事↓で紹介した格好と基本的には同じです。二年前からほぼ進歩なしw

唯一 秋吉台の0℃の時(上の記事)に履いた靴では-5℃の四国カルストでは足がちぎれそうになったので、今回は雪の中の野鳥撮影用に買った『VASQUE(バスク) Bitterroot GTX』という登山靴を履きました。

本格的な冬山用ではなさそうですが、一応店員さんに『雪の中をハイキングしたい』と言っておススメしたもらった靴なので普通の靴よりはかなり温かいです。撮影終盤の2時ごろ(おそらく-6℃くらい)にはじっとしてると足先が寒くなってきましたがなんとか耐えられる感じでした。

重たくかさばるのと履くのが少し面倒なのであまり使いたくなかったのですが、長時間にわたる星の撮影時にはやはり足の防寒は大切ですね。

そして更に!
この時の撮影には間に合いませんでしたが、冬用の気軽に履けるスノーブーツとダウンパンツを購入しましたので、また機会があれば使用感などお伝えできればと思います。

てゆうか、防寒は星の撮影において非常に大切な要素だと思うので、防寒について記事にしたいですね。

岩倉公園の光害について

南側を中心に強めの光害があります。
時間帯が遅くなると幾分暗くなりますが、、、

対して北西から北東までの北側はかなり暗いです。対象は限られますが。

球体のオブジェがある小高い場所には街灯は全くありません。

ちなみに広い駐車場にトイレがあり、ほんのり灯りがともっていたので夜間もトイレが使えるのではないかと思われます(確証はありません)。

岡山県の中心点いわくら公園 星景作例

使用した機材・画像処理ソフトなど

●撮影機材
カメラ:SONY α7s(IR改造)
レンズ:TAMRON SP 15-30mm F2.8 Di USD

●赤道儀は不使用です。全て約30枚の連射撮影したものをSequatorで画像スタック後、Lightroom、Photoshopで画像処理。

●全てソフトフィルター(LEE No.1)使用。

EOS_Raで天体撮影をする間にα7s(改)で撮った星景写真を時系列で紹介します。

メタルな球体オブジェ上空に浮かぶオリオン座

撮影日:2021/1/10 焦点距離:24mm 絞り値:F2.8 露光時間:20秒 ISO:6400 25枚スタック(Sequator)

オリオン座が南中を過ぎ西に傾き始めた頃。光害の強い部分からは外れていますが、それでも元画像はかなり光害の影響がありホワイトバランスを整えた段階では黄色い画像となってしまって処理に苦労しました。

あとα7s(改)は色が緑っぽくなりやすい気がします。

画像全体のイエローの彩度を思い切り下げて、前景は更に他の色の彩度も下げて球体にメタル感が出るようにしました。

30mmで撮る球体オブジェとオリオン座

撮影日:2021/1/10 焦点距離:30mm 絞り値:F2.8 露光時間:13秒 ISO:6400 31枚スタック(Sequator)

一枚目よりも更に西に傾いたオリオン座ですがまだかなり光害の影響があります。

こちらも一枚目と同様イエローの彩度を思い切り下げてます。

かなり球体に近づいて撮影したのでピントが合ってないです。別撮りでピントを合わせて撮影し合成すればよいのでしょうが、今回はそこまではやってません。

むしろ球体に合焦させて星をぼかすのもありかもしれません。

岩倉山電波塔と南西のオリオン座

撮影日:2021/1/10 焦点距離:30mm 絞り値:F2.8 露光時間:13秒 ISO:6400 31枚スタック(Sequator)

南西から西寄りは幾分光害も弱くなりますが、その分オリオン座も低くなってくるので影響はあります。上の二枚よりはイエローの彩度を少し残して処理しましたがどうですかね・・・。

露光時間30秒で別撮りした前景(21枚スタック)を合成しています。

前回も撮った電波塔、なかなかいい雰囲気を持ってます。

星撮りカメラとしてのSONYα7s(ILCE-7S)について

あくまでもこれまで使用した素人の個人的な感想です。
EOS Raと比較してのお話となります。

悪い(ちょっと気になる)点。

画素数が低い

1240万画素とEOS Raの3010万画素より低いせいか、星空の解像度はやや劣る気がします。

長秒時ノイズ(熱ノイズ)が出る

これは個体差もあるかと思いますが、私のα7sの長時間ノイズは正直かなり出ます。
EOS Raではほとんど出ないです。

バッテリーの持ちが悪い

元々バッテリーの持ちが悪いミラーレスなので、新品でも懸念される部分でしたが、購入から4年経過してバッテリーの劣化もかなり進んでいるため今回の氷点下の撮影ではすぐに電池切れの表示になってしまいました。

新しいバッテリーを購入するか、給電セットを買うかで解決は可能ですがちとお高い・・・悩みどころです。

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良い点

高感度

発売から5年以上が経過したα7s。高感度が売りとは言え機種の古さは否めません。なので最近のカメラと単純に数値のスペックを比較してもあまり意味がない気がします。

スペック上はα7s常用ISO102400と最新のカメラであるEOS RaのISO40000と比較してもかなり良い数値ですが、実際の性能としてはそこまで差がない気がします。

つまり逆に考えるとα7sは古いカメラですが高感度性能は十分使えるレベルだと思います。
個人的にはISO6400までなら一枚撮りでも使えますし、スタック前提ならそれ以上(12800とか)でも使える気がします。実際に試したことはありませんが。

Eマウントはレンズが豊富

大手の中では一番先行しているαシリーズのミラーレスなので、レンズの種類が豊富でシグマなどサードパーティー製のレンズも新しいものが多いです。

コスパが良い

中古なら10万代前半で購入できるようです。
IR改造しても15万円あれば何とかなりそうです。

 

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星の撮影は結構大変なので最初に頑張って高いカメラを購入しても結局続かないことも考えられます(私がそうでしたw)ので、総合的に考えるとこれから星空撮影してみたい初心者の方が中古で購入するのにちょうどよいのではないかと考えます。

あくまで個人的な感想です。

あとがき

最近ようやく赤道儀を使った撮影に慣れてきたので、合間にもう一台で撮影する余裕も生まれてきました。なのでしばらく放置していたα7sですが、今後は活躍の場がありそうです。

一方のEOS Raは同日に天体撮影したのでまた次の記事で紹介する予定です。

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