完全に放置ブログと化した当ブログです。少ないとは言え、お越しくださる方には申し訳ない状況となっております。
別に写欲が衰えたわけではなく(元々そんなに高くないですが)むしろ星撮りに関しては、更に深みにハマることが確実となってきた今日このごろです。
どういうことかというと、正直一枚撮りの星景写真では物足らなく感じていて、もう一歩上の段階の写真(いわゆる新星景とか言われているようなもの)が撮れるようになるべく進めている最中です。そのために必要な機材購入や、画像処理等の調査研究に時間を費やしているため、ブログ更新まで手が回らないというのが現状です(来年から更新頻度は上がる予定)。
その一環として行ったのが、α7sのIR改造。EOS_Rを購入した時点でα7sは星撮り専用となることが決定していたので、この機会に前々から試して見たかったIR改造に踏み切った次第です。
α7sのIR改造
IR改造とは簡単に言うと、普通のカメラではカットされてしまう星雲等の光の波長を捕らえられるようにする改造です。詳細は下記をごらんください。
ハヤタ・カメララボ
天体写真撮影用/赤外写真撮影用デジタルカメラ改造処理のご案内
私もここで改造していただきました。メールのみのやり取りで非常にスムーズになんのトラブルもなく、申し込んでからわずか11日で全て完了しました。お値段は¥34100でした。
今回のいわくら公園での撮影がFirst useでしたが、ホワイトバランスは予め設定してあってもっと画面全体が赤くなるのかと思っていのですが、そんなことはなく、これなら星景以外の普段使いでもイケる印象でした。もちろん星雲の赤い色は今までよりも描出されていましたよ。
一つだけ注意というか、これは私が確認していなかったのが悪いのですが、帰ってきたカメラのファイル設定がJPEG撮影に変更されており、今回はRAWで撮影できませんでした。修理に出したあととかもそうですが、こういう後のカメラの設定確認は必ずしておいた方が良いですね。
α7sIR改造機デビューは岡山県の中心地(いわくら公園)
撮影記
撮影日:2019年11月3日~11月4日
撮影地の到着したのは、夜の22時ごろ。道中目的地に近づくに連れなんと雨が降ってくる不安定なお天気でしたが、雲は次第にとれてくるという予報を信じて車を走らせました。現地に着くと霧が出てるし地上付近は雲がある状況でしたが、上空は晴れ間も見えてきてたので一安心。
トイレのある駐車場の方には数台の車が停まっていましたが、私の撮影場所にはひとけは皆無でした。小高い丘の上が今回の撮影地。歩いて登ってみると西に月がまだ残っていたのでそれが沈むのを待って22時半ごろから撮影開始です。
付近は光害が強くけっこう明るかったので、ひとけは無くても怖さはあまりなかったです。天体撮影には光害はないほうが良いんですけど、あまりにも暗いと怖いんですよね(笑
撮影地
ネットで撮影地を探っていたところ、何やら不思議な球体のモニュメントがある場所を発見。惑星の公転を表すようなそれは星景の前景に良さげだったので行ってみました。(なにげに岡山県での撮影はブログ初登場です。)
南側の光害が結構強めです。岡山市街地の光害だと思います。文字通り岡山県の真ん中あたりに位置するこの場所は岡山市街地からの距離はそこそこありますが、他の中国地方の瀬戸内海より北の場所と同じく、南の光害の影響はあります。
この日は薄雲が途切れることがなく、時折雨も降る天気で条件は良くなかったのですが、雲の切れ間を狙ってなんとか撮影できました。
駐車場について
いわくら公園 岡山県の中心点(ハート)と書いてある場所が今回の撮影地です。(ハート)の意味を誰か教えて下さい。
北側にトイレがあり、そこに広い駐車場があります。ここでは(たぶん)天体撮影されている方の車が数台ありました。中心標という別のモニュメントもありますので、そちらでの撮影も面白そうです。
中心点(ハート)に行くなら赤丸の場所に駐車スペースがあるので、そこに停めると近いです。周回路は車一台分の幅しかない狭い道で一方通行(青矢印の方向)になっていて、一部崩落気味の場所もあったので夜間の運転にはご注意ください。
車中泊について
この場所は、車の通行がない(行き止まり)のでかなり静かです。キャンプや天体撮影など特別な目的以外の方は夜間はいないと思われますので、安眠できそうですね。
ただし、駐車場のトイレが夜間も開いているかは不明です。
「道の駅 かもがわ円城」がここから約2kmなので、そちらでの車中泊も可能です。
岡山県の中心地(いわくら公園)での星景写真作例
●撮影機材
カメラ:SONY α7s(IR改造)
レンズ:TAMRON SP 15-30mm F2.8 Di USD
●全てソフトフィルター(LEE No.1)使用。
●長時間NR:ON
●いつもはLightroomで現像と同時に画像処理も行っていますが、今回はJPEGで撮影したため、勉強も兼ねて画像はPhotoshopのみで処理しました。
銀色の球体と沈みかけのはくちょう座
撮影日:2019/11/3 焦点距離:30mm 絞り:F2.8 ISO:8000 露光時間:10秒 Sequator*6枚 Photoshopで青ハロ除去
やや望遠よりの画角だったので露光時間は10秒とし、その分ISOを8000まで上げてみました。高ISOによるノイズがもっとあるのかと思ってましたが、6枚と少ないスタックでも気になるノイズは(私的には)ありません。
球体のやや左上で明るく光る星が、はくちょう座のデネブ。その斜め上の赤い星雲が北アメリカ星雲だと思います。明らかにノーマルカメラとは違う発色でカラフルになって良い感じです。青ハロが少し目立っていたので除去しましたが、その他色の強調はホワイトバランスの調整以外していません。
球体に映るのが南側の光害です。かなり強烈なのがわかると思います。拡大すると星が写っているのがわかります。
球体と冬のダイヤモンド
撮影日:2019/11/4 焦点距離:15mm 絞り:F2.8 ISO:3200 露光時間:30秒 Sequator*4枚 地上と星景はマスクで別処理。
初めて冬のダイヤモンドを画角に収めることができました。
上から時計回りに カペラ(ぎょしゃ座)、アルデバラン(おうし座)、リゲル(オリオン座)、シリウス(おおいぬ座)、プロキオン(こいぬ座)、ボルックス(ふたご座)
30mmで撮るオリオンと冬の大三角
撮影日:2019/11/4 焦点距離:30mm 絞り:F2.8 ISO:6400 露光時間:10秒
一枚目はSequator*7枚スタック、二枚目は一枚撮り。やはりノイズの少なさはスタックした一枚目だが、星の位置がずれてプロキオンが消えかけてるし、雲がギザギザになってる(長時間NRのせいです)しで絵的には二枚目のほうがいい感じに見えます。
鉄塔とカシオペアとポラリス
撮影日:2019/11/4 焦点距離:30mm 絞り:F2.8 ISO:8000 露光時間:10秒
星景Sequator*6枚スタック、地上(鉄塔)Sequator*2枚スタックをPhotoshopで合成。
何がしたかったのかよくわからないアンバランスな一枚。右半分はいらないかも。鉄塔の下に光るのは北極星。
あとがき
今回は全てJPEG画像でした。一般的にはRAWから画像処理したほうがきれいに仕上がると言われていますが、私の処理技術では対して変わらないことが判明しました。なんだかな~(笑
IR改造したα7sで描出される星雲の色は思ったより淡かったです。天体撮影されている方はこの淡い星雲の色を出すための画像処理技術が半端なくて、現在私も勉強中です。実は赤道儀も現在予約注文中で、もっと画像処理の勉強をしたいと考えています。
早く赤道儀を使った撮影がしたくてワクワクしかありません!
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