【星景】三俣山と昇る天の川 大分九重にて

前回の記事↓で撮影した星景写真がようやく(いちおう)完成したので紹介します。

撮影日から二週間以上経過してます。相変わらず仕上げが遅い。せめて一週間ぐらいでできるようになりたいのですがなかなか難しいです。

圧倒的に画像処理の経験が少ないので、毎回新しいことが出てくるし、前回の処理方法を忘れてるしで当分はこんなペースでしか仕上げることができ無さそうです。

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画像処理の流れ

基本的には下記の記事↓で書いた流れと同じです。

前回と違ったのは以下の二点。

比較明合成で枝被りを消したのと、今回始めてStarnet++なるソフトを使用しました。

比較明合成で枝被りを消去しました

赤道儀が星を追って動くに連れて、右側にあった木の枝が画角に入ってしまいました。少しならPhotoshopのスポット修正ツールで消しても良いのですが、今回は結構盛大に被ってしまっていたので、枝が被っていない画像との比較明合成で消すことにしました。

具体的には、加算平均バージョンと比較明合成バージョンの2つのコンポジット画像を作成し、枝の部分以外をマスクして、枝の部分だけが比較明合成バージョンの画像になるようにPhotoshopで処理しました。

強調前の画像で比較明合成したときはほとんどわからない程度に消えてくれたのですが、強調処理していくと暗く浮き出てしまいました。もう少しうまいやり方ができないか模索中です。

まあ枝が入らないように撮影するのが一番だと思われますが。

Starnet++で星とそれ以外を別々に処理しました

私がここで説明するのも今更感がすごいので詳しくは省略しますが、ようは星を消してくれるソフトです。

星関係のブログやらTwitterやらで頻繁に見かけていたソフトでしたが、ついに此の度自分も使ってみました。

いやーこのソフトはいいわ♪ 画像処理が圧倒的に楽になります。

星雲をあぶり出すために強調処理をすると、どうしても星が白飛びし肥大化し色もなくなっていくので、星マスクなど対策をしなければならないのですが、これが結構手間なんですよね。

しかも星マスクにも限界があるし。

Starnet++で星を消すことで、星雲のみを遠慮なく強調できます。

使い方は以下を参考にさせていただきました。ありがとうございます。

『StarNet++』を使ってみる – nakacyg

星と畑のシニアライフ – StarNet++を使った星消し画像作成とその応用

星野のスタックに関して

ステライメージ8でコンポジット。前回は自動で処理できたのだが、今回は自動処理だとうまくできませんでした。手動で上下左右、更にわずかに回転させると位置が合ったのですが、なぜそのようなズレ方をしたのか原因は不明です。

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できあがり

撮影設定等

機材:EOS_Ra(カメラ)、RF24-105mm F4 L IS(レンズ)、SWAT-310V-spec(赤道儀)、 マルチ赤緯ブラケット 、 BH40LR2(自由雲台)(カメラを付ける雲台)、HUSKY ハスキー3Dヘッド(三脚に付ける雲台)、三脚は多分Velbonの三段(詳細不明)

①前景:ISO2000 35mm F4.0 150秒*29枚 総露光時間72分30秒
 赤道儀を止めて撮影。
 かなりの枚数撮れたけど・・・

②星野: ISO2000 35mm F4.0 180秒*23枚 総露光時間69分
 追尾撮影。これまでで最長露光時間となりました。

作例:三俣山に昇る夏の天の川

三俣山に昇る夏の天の川

全く雲も霧もでない快晴の夜でした!

良かった点

今回、初めて天の川の濃い部分の追尾撮影でした。当然画像処理するのも初めてのエリアです。

正直、星野と地上のバランスという意味では若干星野はやりすぎ感がありますが、星野部分の処理だけに関して言えば、まずまず自分の思った感じの絵になったので満足です。

Starnet++がかなり使えるということを知れたのも良かった。

悪かった点

星野部分はそれなりに満足できましたが、それに比べると地上部分の処理がいまいち心残りです。かなりの露光時間が確保できたので処理も簡単に考えてましたが、強調するとなんだが白けてくるんですよね、とくに右側が。

もうちょっとやりようがあると思いますが、今回は星野部分で力を使い果たしたのでちょっと手抜きになってしまいました。

そして、そもそも構図が悪すぎる💦

なんでこういう構図にしたのか、自分でも意味不明です。グーグルでのエアロケハンではこれが良いと思ったのですが、どう見ても主役が左に偏ってますし、挙げ句に右側は枝が被ったせいで斑になってるし。

本当は右側はバッサリトリミングしても良かったのですが、自戒も込めてこのままにしておきます。

本当はもう少し地上も手前まで広く撮したかったのですが、アンタレスを気にするあまりに全てが中途半端な構図になってしまいました。取捨選択をうまくできるようになりたいです。

 

おまけ &あとがき

この日も大火球を見ることができました。思いっきりはみ出した写真ですが残ってました。

星の撮影をはじめて感じるのは、結構火球クラスの流れ星って多いな、ということです。三瓶山での撮影のときも、めちゃくちゃ長くて明るい火球を見たのですが、今回もデカかった。

日本流星研究会 流星・火球・隕石の掲示板

火球を目撃したときは、上のリンクの掲示板で他の目撃者がいないかとうが確認するのですが、三瓶山で見た大火球は同じような報告が見当たりませんでした。あんなに大きい火球でも田舎の平日の真夜中だと誰も見ていないことがわかりました。

そう考えると、この趣味はやっぱり変態的なマニアック趣味だということを実感しますw

新型コロナウイルスの影響で世の中いろいろ大変な事になってます。

毎年恒例の初夏の北海道遠征を今年も考えているのですが、どうなることやら。

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