【星景】志学展望広場から、女三瓶山頂とハート&ソール星雲の焦点距離150mm越え望遠星景。

 赤道儀を使った星景写真を撮り始めた理由の一つに、望遠で星(星景)を撮りたいという思いがありました。そこから赤道儀の使い方、天体写真の画像処理の仕方など全く知らなかったことを勉強して、ついに今回自分史上最望遠での星景写真をなんとか仕上げることができました。

スポンサーリンク

志学展望広場星景写真撮影記

2022年2月27日(日)~2月28日(月)

薄明終 19:27(2/27)
月出 5:08(2/28)

 中国地方で星を撮るならやっぱり山陰なんですよね。山陽に比べて光害が圧倒的に少ない。でも今シーズンの冬はとても山陰らしい天気(曇りor雪)が続いていて、なかなかチャンスが無かったのですがこの日の夜はたぶん今年一番の晴れ予報。

 数少ない冬の山陰撮影チャンスなので鳥取の大山方面と迷ったのですが、以前から計画していた望遠星景撮影のため三瓶山へ向かいました。

撮影地 志学展望広場 

 今回でここに来るのは3回目です。前回は初めてまじめに星野写真を撮影した時でした。

 その前に訪れたのは星景写真を撮り始めてまだ数回の頃でした。その時はまだ初心者でしたし、志学の街灯りと北天の地味さに手も足も出ず、人様に公開できるレベルの写真ではなかったためお蔵入りしたままPCデータの消失で消えてしまいました。その当時よりは進歩した今の画像処理方法を試したらどうなるか興味がありますが、多分それでも難しい気がします。

 今回も誰もいない独り占め状態でした。トイレはありませんが立派な東屋が屋根があるので寒さも幾分和らぐし、テーブルと椅子でくつろげます。北方面(三瓶山方向)に志学の街灯りがあり三瓶山との星景は思いのほか苦労するのが残念ですが、空はどの方向も暗いので天体写真を撮るには良い場所だと思うのですがいつ来ても人がいません。

 一つ懸念がありました。撮影対象の三瓶山には雪があった方が絵になるのですが、撮影地に雪があり過ぎると困ります。訪れる人が少ないということは少し高台にあるこの場所は雪で行けない可能性があるのではないかと心配しましたが、杞憂に終わりました。

志学展望広場で撮影した望遠星景写真作例

冬の三瓶山に沈むハート&ソール星雲

撮影日:2022/2/28 焦点距離:176mm 絞り:F5 (星)ISO:2500 露光時間:120秒45枚 (前景)ISO:2000 露光時間:150秒24枚

 ポイントは女三瓶山山頂(右側の山)にある人口建造物と星雲の対比です。人間にとって十分巨大な存在である山頂の鉄塔が星雲と比べるとあんなにも小さく見える。その対比で宇宙のスケールの大きさを感じていただければ嬉しいです。

使用機材

 カメラ:CANON EOS Ra
 レンズ:EF100-400mm F4.5-5.6L IS II USM
 赤道儀:SWAT-310V-spec
 自由雲台:Velbon 自由雲台 QHD-53

望遠星景の問題点

①前景撮影時、対象まで距離があるので光害の影響を受けやすい

 前述したように志学展望広場は北側麓に志学の街があり、夜は街灯りがあります。その向こうに前景対象の三瓶山があるので、どうしても街灯りの影響を受けてしまいました。そのせいで今回の前景は若干色が破綻気味で白が綺麗な白にならず調整が難しかったです。

 こればかりは街の灯りを消すわけにはいかないのでどうしようもないですね。

②自由雲台ではアングルの微調整が非常にむずかしい。

 カメラの位置の調整は自由雲台(Velbon QHD-53)で行っています。望遠になると少し動かしただけで大きくズレてしまい、最悪画角から対象がいなくなるとまた一から導入しなおすハメになったりとかなり厄介です。今回はそのせいで星の位置を思った所に詰めることができませんでした。

Bitly

 QHD-53は自由雲台としては可動範囲が広くレバーも一つで調整できるので普段はとても重宝している良い雲台なのですが、望遠星景のときは自由雲台では限界があると考え、良さそうな微動雲台を調べたところ、以下の雲台がヒットしました。

https://amzn.to/3sId7KT

この雲台の耐荷重は1kgのようです(商品ページには書かれていないので定かではありません)。皆さんのレビューを見ると普通に1kgオーバーでも余裕がありそうで、他の微動雲台と比べ安価で軽量なので試しにポチッてみました。

 使い勝手などまた報告します。

あとがき

最近のお決まりパターンで今回も先にTwitterに画像をアップしていました。なかなか悲しいコメントもいただいておりますが…( ^ω^) 法律で禁止されない限りはこの手法(追尾固定合成)を続けていくつもりです(笑)

 イイねやリツイートをくださる皆さまには感謝です!

 同日に天体写真も撮影したので後日アップします。

コメント