【2018北海道道南】5日目前半登山編 恵山

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3日前に太平洋上のフェリーからの姿を拝んで以来、ついに恵山登山の日が来ました。
天気予報があまりよろしくなさそうなので登れるか心配ですが、とりあえず午前中は登山。
その後は函館に向けて自転車走行の予定。

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2018年6月26日(火)

天気予報は曇だけど、イケそうなので恵山登山に行ってみる。

5:30 起床。

窓の外を見る。曇ってはいるが雨は降っていない。これなら登山できそうだ。

朝食をいただきに一階の食堂へ。旅館の女将さんと天気の話などしながら食す。ホッケがメインの良い意味で普通の定食だ。登山に向けての栄養補給も兼ねているので、残さずたらふくいただく。そのタイミングで厨房にご主人の声が。そう言えば昨日、手に入ればイカ刺しを出してくれると話しをされてたのを思い出す。どうやら手に入ったようで、素人が切った感まるだしのイカの刺身が出てきた。

自分はおかずだけ食べるのが苦手なので、もう結構お腹いっぱいだったのだがご飯と味噌汁をもう一杯頼んでイカ刺しと一緒に食す。ああ、流石毎朝4時に起きて近くの港まで仕入れに行っているだけのことはある。コリコリとした食感がたまらない。できればもう少しお腹空いてる時に食べたかったが、それでも十分美味しゅうございました。

朝食も終わり、昨日の約束通り車で恵山火口原駐車場まで送っていただく。てっきりご主人が送ってくれるものと思っていたが、女将さんが運転手であった。

車は九十九折の急登をぐんぐん登っていく(傾斜14%の看板多数。自転車で来なくて良かった・・・)。この道を登るだけでも結構な高度感がある。10分ほどで駐車場に到着。山頂はガスっていて見えない。誰もいない駐車場に私を残して戻っていく女将さんの車を、一抹の不安を覚えながら見送る。

・・・むっちゃ寂しいんですけど・・・( ゚д゚)

平日の早朝。天気も雨マーク出てる日にどう考えても人はいないよなあ。よく考えたら登山経験ほぼ無いに等しい初心者の私が、比較的易しい山だとは言え単独で登山って危なくね?!大丈夫かオレ?!

山頂は霧の中

ビビりながらの恵山登山

恥を偲んで登らずに帰ろうかとも思ったが、プライドの高い人見知り(私)にはそれは恥ずかしすぎてできない。しょうがないので?行ける所まで頑張ってみることにして足を踏み出す。

点々とお地蔵様?がいらっしゃる。流石は恐山と並ぶ霊山と言われている山だけあって、一人だとかなり不気味だ。ただでさえ火山の荒涼とした景色が恐ろしいのに・・・。

ただ、登山的には道もしっかり整備されており、噂通り易しそうな感じだ。怖いのと相まって足早になりどんどん登っていく。まだ完全にはガスってなく、東側に見える海と集落の景色に人との繋がりを見出しながら寂しさに耐えて登っていく。

麓は青空も見えている
虫食いのような岩
荒涼とした景色が恐ろしい・・・
ここは霊山。到るところに石積みもみられる。
まるで墓場のようである。

かなりペースが早いが、傾斜も緩いのでそれほど苦しくもない。そんな感じでサクサク登っていくと、残り1000mの看板が現れた。

この時自分は勘違いをしていて、恵山は600mって聞いていたのにおかしいな~と考えていた。おかしいのは自分の方で、600mは標高で登攀距離とは違うってことに下山してから気がついた。なのでこの時の自分はかなり焦っていた。『こんだけ登ってきたのに距離増えてるや~ん(泣)』って。アホである。この頃から本格的にガスが濃くなってきてビビっているところに『あと1000mもあるん?』と泣きそうになる。

東側は海と地上が見えて少し安心できる景色だが、
西側は霧と荒涼とした景色で絶望感しかないw

とは言え、不思議と引き返そうとは思わなかった。せっかくここまで登ったんだからという素人が遭難する時の心理状態であるw 『とにかく頂上に行く!』その一心で歩を進める。もう少しで山頂となった時は当たりは真白になっていた。靄(もや)の中に小さな白い花がたくさん咲いていて幻想的であった。あの世への入り口だったのかもしれない。

山頂に近づくに連れガスってきた。
エゾイソツツジの群落
霧の中の幻想的な景色があの世感半端ないw

そしてついに小さな鳥居を発見!

く、暗い。

山頂キターと辺りを見渡してもどこにも山頂の表示がない。そういうもんかな?と訝(いぶか)りながら辺りを探すが、それらしい表示は無い。ここから先には行けそうにないのでそこを山頂とし、すぐに下山を開始する。少し下ると、なんと恵山山頂の文字が靄の中に浮かび上がる!

どうやら靄で看板が隠れて見えなかったようで、完全に通り過ぎていた。霧は恐ろしいなあ・・と感じつつ下山しようとした時、あれ?道はどっち??な状態に・・・固まる自分(゚A゚;)ゴクリ ここで本当に霧は恐ろしいと実感し血の気が引いた。結果的には数秒後に道は見つかったんだけど・・・。今度コンパスを買おうと決心した登山初心者であった。

 

下るときは登りのときのような恐怖感は薄れていました。あっという間に降りてくると、麓に広がる草原のような場所を少し散策して、女将さんに車で降ろしてもらった駐車場まで戻ってきました。

下山時は冷静に岩なんかを見る余裕があったみたい
無事麓に降りてきました!
振り返って。
たぶんサラサドウダンというつつじ。
これは何という花でしょうか?

超初心者向けのとても素晴らしい山であった!次に来るときは晴れた景色の見える時に再訪したい。んで、今度は一人じゃなくて誰かと来たいw

そんな感動に浸りながら駐車場のトイレに寄ります。そこの看板には『熊の鳴き声が聞こえたので、注意してください。』と書いてある。そう言えば昨日旅館のおじさんがそんなこと言ってたな、コレのことか・・・とその日付を見ると 

2018年6月25(日)・・・・ん?き、昨日ですやん(゚A゚;)ゴクリ

まさか昨日の話だったとは・・・

おじさんの話は昔の話だと勝手に勘違いしとったわ。昨日のことだなんて聞いて無いよ~!しかも熊の鳴き声が聞こえたのは、これから下る道だったらしい・・・何ということでしょう!あー見るんじゃ無かった(-_-;)

さらば恵山。
なかなかの急登。自転車で来なくてよかった。

さて、来るときには車で送ってもらったアスファルトの道を、帰りは自力で歩いて下ります。その距離約2km。この頃になると、登ってくる車も2台ほどいました。しかし完全貸切状態の恵山登山は結構なスリルだったけど、あとから考えると人見知りの自分にとってはラッキーだったとも言えなくもない。

アスファルトの道を歩くのは、自転車&登山でハリのあるお尻にはけっこう堪えるな~などと考えている時にガサッ!と動物の気配が! クマっ!?とビビった私が見たのは鹿。

もービビらすなよ・・・可愛いのう♪

途中登ってくるパトカーに声をかけられる。
クマ注意で巡回しているらしい。何処まで本格的やねん・・・と内心思ったが『ご苦労さまです。』と言っておいた。早朝とは違い、車やバイクが数台通っているので熊の心配は無さそうだ。

途中見つけた格好いいお地蔵さんのアップ。

本物はもっとカッコ良かった。ちゃんと撮リたかった。

結果的には10時前には旅館に帰って来た。疲れた体に酸性(pH2.1)のお湯が染み渡る。最高の温泉であった。

おじさんにお礼を言い、料金を払って宿を後にしました。
まずは道の駅なとわ・えさんを目指します。

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