【登山】予定にはなかった韓国岳登山で、人生初の樹氷の景色に魅了されてきました。

登山
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前回記事にした高千穂峰登山↓
この登山は、今回の九州旅のスケジュールに元々入っているものでした。

が、この記事で紹介する韓国岳登山は、元々予定がなかった登山です。
今回の九州旅の本来の目的であった星景写真撮影が、夜の悪天候により全く実施できなかったことで昼間の時間が空いたため、急遽計画したものでした。

比較的、初心者でも大丈夫な登山ルートだというのは知っていましたが、それでも本物の登山初心者こと私にとっては不安が大きなものでした。

当然いつものように一人だし・・・、と思っていたら途中から一人ではなくなる思いがけない展開!更に、初めての樹氷にお目にかかるという、ラッキーな展開に!

結果的には今回の旅で一番の思い出になる山行となりました。

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韓国岳登山

韓国岳について

霧島火山群の中で最高峰(標高1700mm)です。
一応山頂は宮崎県になるようですが、霧島連山は鹿児島と宮崎の県境にあるのでわかりにくいです。

気になる名前の由来ですが、以下ウィキペディア(Wikipedia)からの引用です。

名称の由来として、江戸時代以前は山頂付近の登山道が険しく難路であり登山者が殆どいなかったこと、あるいは山頂付近に草木が乏しいことから空虚の地すなわち空国(むなくに、からくに)あるいは虚国(からくに)と呼ばれるようになったという説がある。[要出典]また「山頂からは韓の国(朝鮮半島)まで見渡すことができるほど高い山なので「韓国の見岳(からくにのみたけ)」と呼ばれた」との説もあるが、実際には山頂からは朝鮮半島を見ることはできない。

最後のくだりはちょっと笑える。

 

登山ルートについて

大浪池登山口(緑)~大浪池 ~韓国岳山頂(赤)の往復ルートです。
(※往路は大浪池の東側、復路は西側を通りました。)

上のルート図は登りの時に記録したログです。
青いルートの線をクリックすると、山行データが表示されます。

私が登った2019年3月時点では、硫黄山からのルートも新燃岳からのルートも通行禁止でした。
初心者(私)が、大浪池の景色を楽しみながら韓国岳登頂を目指すならば、今回のルートがどちらにしても最適だったと思われます。

火山活動によって登山ルートの規制や解除がありますので、最新の情報を確認の上で登山するようにお願いします。

距離は往復で約9kmとやや長く、標高差が700mぐらいなので、体力的には初心者は若干キツイかもしれません。
特に大浪池から韓国岳に直線的に登るところが木の階段になっているところは頑張りどころかも。
(韓国岳登頂が無理そうでも、大浪池一周で十分絶景を拝むことが可能ですよ!)

下りは木の階段なので濡れてるときには滑りやすいので注意です。
私は事前にそのことは知っていました。今回雪が降っていてしかも強風の予報だったので、登るかどうか迷ったのですが、結果的には幸いなことに滑って降りにくいということは無く、結構普通に下ることができました。
下山時には気温が上がって、凍っていなかったことが幸いしたのかもしれませんので、注意はしたほうがよいです。

 

大浪池登山口駐車場

駐車可能台数は約20台弱かと思われます。
行楽日和にはすぐに満車になりそうな気がしますね。

駐車可能台数は少ないですが、トイレが完備されてますので、登山者にはありがたいです。

車中泊もやろうと思えば十分可能ですが、周りにお店が無いので食事の用意は必須なのと、標高が高いので寒い時期には寒さ対策も考慮する必要があります。

道の駅霧島からは車で30分ほどなので、今回私は道の駅で車中泊をして、朝早くここへ訪れました。

 

登山の記録

2019年3月13日(水)

7:00 道の駅霧島出発。
7:30 大浪池登山口へ到着。
高千穂峰に登った日と同じようなとても良い天気です。

8:30に登山開始するまでに3台ぐらいから6台ぐらいに増えました。平日なのに意外と登山する人多いんだなと、少しほっとする。

最初は木々に囲まれた石畳の道を登ります。

時々小さな木の橋が現れるのですが、それがズルズルとよく滑る。確か韓国岳は木の階段が多いと聞きましたが、こんなに滑って下りは大丈夫なのか?かなり不安がつのる。

服装は上半身は半袖Tシャツ、長袖Tシャツ、薄手のパーカーの3枚。
下半身は、薄いヒートテックと綿入りのジャージ。
あまり暑くない服装で来たつもりだったが、それでも歩きだすと暑い。ただ、脱ぐほどではない。

登るに連れ石畳というより、石の階段になってきた。それを抜けると岩場にでてきました。
どうやら大浪池の分岐点らしい。

おお!

おおお!

おおおお!!

雪を被った韓国岳と深い青色の大浪池のコントラストがまさに絶景!!
前日の夜に下界(道の駅霧島)で雨がかなり降ったので、もしかしたら韓国岳には雪が積もってるかもと思ってましたが、予想よりもガッツリ見事な雪景色でした。

美しい景色を見ることができて最高ではありますが、反面これからこの山を私みたいな初心者が登れるのか?全く登る予定もなかった上に、雪山装備もしていないし。

かなり不安であった。

 

まあとりあえず池の周りを回って韓国岳の手前までは行くことにして、池の東側を進みます。

右か左かどちらを進むほうが良いかみたいなのを、何かで見たような気がしますが思い出せないので、とりあえず写真を撮る際に逆光にならない方へ行くことにしました。

雪も不安だし、風がすんごいの!
池の方から轟音とともに強風が吹き上がってきてます!

ただ幸いなことに、池を回るルートは、先日登った御釜のようにフチのギリギリを通るわけでは無いし、結構木が生えているので思ったより風の影響はなかったです。

ただしこういう写真を撮りに木のない展望の良い岩場の上に立つと、爆風で体が持っていかれそうになり、正直かなり怖かったし寒かったです。

強風で雪煙が上がる韓国岳。上の方はどんだけ風が強いのか、考えると怖くなる。
予報では20m/s以上の予報がでてますが・・・。

大浪池の反対方向には新燃岳が見えます。こんなに近くて大丈夫かと心配になるほど近い。
(韓国岳に登るともっと近くなります。)

韓国岳に近づくにつれて、道が凍っていたり雪の量が増えてきました。

大浪池周りの道は、緩い傾斜もしくはフラットな道がほとんどなので楽ですが、距離は意外と長く感じました。
写真を撮りながらなので余計な時間を使ってる分、少し小走りに進みます。

やがて韓国岳避難小屋へ到着。
ここが韓国岳へのアプローチが始まる分岐点となります。

ここでしばし休憩しながら、この雪と風の状況を踏まえて登るかどうか考える私。

そこに、早くも下山して来た男性と、私と同じようにこれから登る女性がちょうど鉢合わせ。
降りてきた男性曰く「雪はあるけど3cm程なのでアイゼンも要らない。風が強いけどなんとかイケますよ。」とありがたい情報をいただく。

どうやらこの女性も登るかどうか迷っていたらしいのですが、その情報を聞いて登る決断をしたようで『ご一緒しても良いですか?』と一緒に登ることに。

超初心者の私としては願ったりかなったりだが、頼りにされてるとしたら申し訳ない。

この女性は千葉から1泊2日で九州に来て、昨日は開聞岳に登り、今日はここを登ったら帰るというアクティブな方であった。

『雪と風が心配だったので、ご一緒できて嬉しいです』と言ってくれたけど、話を聞いてると私よりも登山経験がかなり豊富で、そんな方と一緒に登っていただけるのは本当にラッキー!

たぶんあなたより私のほうが数倍嬉しかったですw

さて、登り始めると話に聞いていた通り、傾斜が結構あります。登りはまだしも、下りが滑らないかと心配になる。
同行してくれた女性がたくさん喋ってくれたので、余計な不安を感じることもなくやがて辺りには白っぽい木が一面に現れます。

ああ、樹氷だ!

めっちゃ綺麗です・・・。

急遽決めた登山だったのに、こんな景色が見られるとは全く想像してなかった。
オレってなんてラッキーマン!

登ってよかったなと、この旅に来て良かったなと思える景色でした。

樹氷越しの新燃岳。

風は確かに強いので、時々煽られることもありますが、なんとか登れそうだ。
雪の量も思ったより少ない。

岩場が現れたのでもうすぐ山頂も近そうだ。

慎重に歩を進め、ついに韓国岳山頂へ到着!

むちゃくちゃ風が強いです!!
火口を覗き込むと暴風が吹き上がってきます!!

そしてむちゃくちゃ寒い!
気温は予報ではマイナス5℃で、20m/sの強風なので体感温度はかなり低いです。手袋をしてないと手が痛い!!

山頂から覗き込むと韓国岳火口。

東方向に新燃岳と中岳?がめっちゃ近くに見えます。
これ噴火したら絶対アウトじゃね??

その後も何人かが登ってこられたので、写真を撮ってあげたりしたが、10分程度で耐えられなくなって下山開始。

山頂は厳しい環境でしたが、それに耐えても見る価値のある眺めを拝むことができました。

心配していた下りでしたが、滑ったりすることもほぼ無かったので思ったより楽な下りでした。

帰り道は来たときと反対の大浪池の西側を通るルートで下山。
こちらのほうが東側ルートより距離は短いですね。

特に危険な箇所もなくのんびりと大浪池の景色を眺めながら下山していたのですが、ここで重大事故発生。
なんと、携帯していたカメラ(EOS R)が道に落下!!!
泥まみれに\(^o^)/

だが幸いにもぬかるんだ泥の上だったため、カメラの破損は奇跡的にも無し!

落とした直後は「なんでよりによって泥の上に・・・」と嘆いていると、同行してくれた女性が『これが岩の上だったら割れていたから、泥の上で良かったですね』と言ってくれたのを聞いて、本当にそうだなと。
落ちたのが岩の上だったら壊れていた可能性大で、今頃は絶景の感動も忘れて泣いていただろうw

ものは考えようだなと反省しました。
(後日落下防止のために『ピークデザイン キャプチャー ブラック CP-BK-3』を購入)。

最後によく写真で見る大浪池の看板と韓国岳を撮って、無事下山しました。

 

あとがき

ともかくも、登山初心者が前日に急遽決めた登山で、雪と風と気温がめちゃくちゃ不安だったにもかかわらず、素敵な出会いもあってなんとか登ったところ、とんでもない絶景を拝むことができて無事下山できたラッキーマンのお話でした。

今回であった皆さんに感謝です!

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