野鳥撮影に関して、前回北海道でのノビタキ撮影から完全に撤退しているのが現状です。
ミラーレス一眼のEOS_RとEF100-400mm F4.5-5.6L IS II USMで撮る野鳥撮影に限界を感じてしまったからです。
星の撮影が楽しくなってきたこともあり、このまま野鳥撮影からは撤退もありかなーなどと考えた時期もありましたが、やっぱりしばらくすると鳥撮りに行きたくなってくる。
自分がカメラに興味を持った原点の被写体が野鳥なのでやっぱり好きなんですよね。
そこで約10ヶ月ぶりに、復活に向けて準備をはじめました。
デジスコへの原点回帰
結論から言いますと、コンデジを使ったデジスコに再び挑戦することにしました。
もともとデジスコ使いだったので、原点回帰ということになります。
上の写真は初めて野鳥撮影にでかけたとき、デジスコで撮った一枚です。こんなにも綺麗に撮れるのかとビックリした記憶があります。
今見たらしょぼいですが(笑)
それから月日は流れ、現在は残念ながらデジスコは、オワコンと言われても過言ではないのが現状です。
そんな中どうしてデジスコに戻ろうと思ったのか、改めてデジスコのメリット・デメリットを踏まえながら説明したいと思います。
デジスコのメリット・デメリット
ちなみに選択肢として他に考えていたのは、ロクヨン(EF600mm F4L IS III USM)の購入です。
なので、ここで述べることは「EOS_Rとロクヨンで組んだ機材」が比較対象となります。
メリット
機材の値段が安い
やはり一眼でのシステムに比べると圧倒的に安く済みます。
星の撮影機材にもかなりの出費が考えられる現在、野鳥撮影に使える費用も限られます。
幸い、昔デジスコをやっていた頃の資産が残っていて、今回機材を揃える上でも出費を最低限に抑えることができるのもデジスコを選んだ大きな理由です。
具体的には、今回の機材購入費が13万でした。
ロクヨンの値段は140万円オーバー(2020/4/11の価格コム最安値)。比較するまでもありません。
焦点距離が長い
「EOS_Rとロクヨン」に1.4倍テレコン装着し1.6倍クロップ撮影した場合の焦点距離は600×1.4×1.6=1344mm
それに対して、今回購入したデジスコでは1000mm~3000mmの焦点距離が使えます(画質の劣化を考えなければ5000mmまでいけるそうです)。
もちろん焦点距離が長くなればそれだけ画質の劣化が考えられますので、長ければよいというものではありませんが、おそらく2000mm程度までは画質的にも使える距離だと考えています。
被写界深度が浅い
デジスコのメリットとして焦点距離の長さが言われることが多いですが、私がデジスコに魅力を感じる点は焦点距離の長さよりも被写界深度の浅さにあります。
被写界深度が浅いということはF値が低い、つまり、より背景がボケてくれるということです。
背景がボケる=被写体(鳥)が浮き立つことは野鳥撮影の絵作りにおいて必須の要素だと個人的には考えているので、これは大きなメリットといえます。
上記の焦点距離1344mmで比較すると、ロクヨンの場合は1.4倍テレコンを装着するのでF値5.6となるのに対し、デジスコで同じ焦点距離でのF値は3.0-3.5ぐらいと考えられますので、より背景がボケてくれます。
機材の重量が軽い
最新のロクヨン(EF600mm F4L IS III USM)はこのレベルの望遠レンズとしては驚異の軽さを誇り、その重量は3.05kg!ですが、それでも今回デジスコで使用するスコープ(Kowa TSN-774)の1.33kgに比べると重いです。
カメラもEOS_Rの0.66kgに対し、デジスコで使用するコンデジのPowerShot G9XMarkIIは0.2kg。
これだけでもデジスコのほうが2.18kgも軽いです。
もっと言うと、カメラとレンズが重ければより三脚や雲台などの足回りがしっかりしたものを使う必要がありますので、トータルの重量差はもっと大きくなります。
もともと重い機材が更に最低2kg以上重くなることは、大きく機動性が失われることは明らかです。
撮影場所を歩いて動き回るスタイルの私にとって、機材の軽さは大きなメリットとなります。
年齢的にも10kg近くなることが予想されるロクヨン機材を持ちながらの撮影は、不可能に近いです。
もちろん良いことばかりでは無いのがデジスコです。以下デメリットです。
デメリット
コンデジの弱点
コンデジが一眼カメラに劣っている点がそのままデジスコのデメリットになると考えられますが、個人的にはどれもそれほど気にしません。
①連写の遅さ
最初の使用していたCOOLPIX7900の連射速度が約1.7コマ/秒でしたが、私はこれで十分でした。
ちなみにEOS_Rが 約8.0コマ/秒 、G9 X Mark IIが約8.2枚/秒なので実は一眼よりも高速です。
②AFの性能
確かに一眼システムのほうがAFが正確であることが予想されます。
ただこれに関しても一眼との比較よりも、以前使用していたコンデジCOOLPIX7900との性能を比べると新しいカメラのほうが性能は上がっていることは明白なので問題ないと考えています。
最悪、マニュアルでのピント合わせも視野に入れています。
③階調の乏しさ
同じ絵を撮って見比べれば一眼とコンデジの差が感じられるかも知れませんが、ほとんど気になるレベルでは無いと考えています。
問題は露出差の激しいシーンですかね。そこは撮影時に考慮に入れてなるべくそのようなシュチュエーションを避ける努力をしようと思います。(これまでもそうしてました。)
ピント合わせが難しい
これは上記のAFの性能とも関係がありますが、被写界深度が浅い分やはりピント合わせがシビアになります。
被写界深度の浅さがメリットと考えている以上、ピント合わせの難しさ、歩留まりの悪さは許容しなければなりません。
飛びものが苦手
幸い、飛びものには全く興味が無いので、個人的には全く問題ありません。
今後の機材の調達が難しそう
デジスコの一番の問題はここだと思っています。
寂しいけどオワコンな世界なので、新しいデジスコ機材は発売されず、今までの機材も在庫がなくなっていく状況です。
個人的にはあと20年が野鳥撮影のできる年齢の限界だと感じているので、なんとかそれまで持ってくれればありがたいのですが。
上記のようなメリット・デメリットを総合的に考えた上でデジスコを選択しました。
特に費用と被写界深度がデジスコを選んだ理由です。
今後使用する予定のデジスコ機材
・スコープ:Kowa TSN-774
・プレート:GITZO GS5370LC
・接眼レンズ:TE-17W(30×)
・アダプター:TurboAdapterP2
・カプラー:究具04 VCA-1
・カメラブラケット:BR-G9X2
・カメラ:Canon PowerShot G9XMarkII
・液晶フード:HD-30WMC(右カット)
・デジスコケーブル:455US
・照準器:DOS-CS2
・ビデオ雲台:Manfrotto 701HDV
・三脚
赤字が今回購入した機材です。
購入にあたってはこちらの記事↓を参考にしました。
野鳥写真研究室 【PowerShot G9XMarkII】作例
http://www.digisco.jp/blog/archives/2019/02/powershot_g9xma.html
まとめ
なんとか新しい機材でいい絵が撮れることを期待してますが、デジスコはやってみないとわからない面も多々あり不安です。
すぐには撮影に行けないので、この機会に過去のデジスコ撮影した野鳥写真をアップしていこうと考えています。
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