2019年4月更新
この記事の内容は、現時点(上記更新日)の自分の星景写真の撮り方、現像の仕方をあくまでも自分の備忘録として記すものです。
でも、ひっそり誰かの役に立ってるなら、それはそれで嬉しいなって。
撮影地の選定
まずは、星を撮るための場所を決めなくてはなりません。
暗くて狭くて怖いところ、じゃなくて
・(空が)暗い
・(前景用の)景色が良い
・(人見知りな自分的には)誰もいない
そんな場所を探し出す作業はもちろん、その日の天気、星の位置も知っておかなくてはなりません。
その際によく使用するサイトやソフトのリンクを以下に記します。
・Google Map
ストリートビュー最強!行かなくてもある程度、目的地の様子を知ることができる。
・SWC
雲がかかる時間帯や、かかる雲の量が一目でわかる予報サイト。星を撮る人はほぼ100%このサイトを見てると思われます。
・てんきとくらす(行楽地の天気)
山の天気をおおまかな標高ごとに教えてくれる。登山する人はほぼ100%このサ(ry
・Light pollution map
光害マップ。その場所の空の暗さを教えてくれるが、見るべきはその場所の暗さではなく撮る方向の空の暗さだと思う。
・つるちゃんのプラネタリウム フリー版
日・月の出入り、星の動きを分単位で教えてくれる神ソフト!無料なのが申し訳ない!
星景撮影の実際
●全てRAWファイルで撮影しています。
撮影機材
カメラ:SONY α7s
レンズ:TAMRON SP 15-30mm F2.8 Di USD
ピント合わせ
まずはマニュアルでピントを合わせるのですが、何処に合わせたら良いのでしょうか。
そこにピントを合わせればパンフォーカス(画面の全てにピントがあっているように見える状態)になる「位置」までの距離ことを【過焦点距離】と呼ぶそうです。
完璧にパンフォーカスを得たいと思う方は
過焦点距離 = 焦点距離×焦点距離 / 絞り値×許容錯乱円の半径
の計算式で過焦点距離を割り出して、その位置にピントを合わせればパンフォーカスが得られます。
理屈としてはそうなんですが、過焦点距離が正確にわかったとしても、撮影時に実際の距離が測れるわけでは無いので、私はあくまでも参考程度にしか考えていません。
一応私の場合は、多用する焦点距離が15~20mmで、絞りはF2.8、許容錯乱円半径はフルサイズで0.033くらい(詳しいことはわかりません)で計算すると、過焦点距離が2.44~4.33mとなります。
(結構近い位置でピントを合わせても、無限遠まで合焦するんだなー。ほんまかいな?)
で、実際の撮影時にはそんな都合の良い位置にピントを合わせられる被写体があるはずもなく・・・
あったとしてもその位置をライトで照らしてピント合わせて・・・ってやるのは私は面倒くさい(ライトの使用は周りの迷惑になることも多い)ので、
結局は星にピントを合わせて撮ることがほとんどです。
私の星景写真は夜の雰囲気を大切にしたいので、あまり明るすぎないようにあえて暗めにしていることも多く、前景にピントが合って無くてもさほど気にならないwので、過焦点距離へのこだわりは今のところありません。
将来的にはもっと拘ってるかもしれませんが。
星景写真を撮り始めた当初は「一枚撮り」でしたが、最近は同じアングルを数枚撮ってあとで重ね合わせる方法で現像しているので、「複数枚撮り」しています。
それぞれ設定が変わってくるので分けて説明します。
一枚撮り
・焦点距離:15mm~20mm
・露光時間:30秒~20秒
・ISO感度:3200
・長時間ノイズリダクション:ON
・レリーズ使用(もしくはセルフタイマーでも可)
上記が一枚撮りする時に、私のよく使う設定です。
例えば下記などが一枚撮りしたときの記事です。
長時間露光すると星が動いちゃう問題
なるべく星は点で撮りたいのですが、あまり露光時間が長すぎると「点」ではなく「線」になってしまいます。
これが、「長時間露光すると星が動いちゃう問題」です。
そして、焦点距離が長い(望遠側になる)ほど、星の動きが大きく撮られてしまうので線になりやすくなります。
露光時間(秒) = 500 / レンズ焦点距離(mm:フルサイズ換算)
上記の計算式で星が動かないおおまかな露光時間を割り出すことができます。
例えば、α7s(フルサイズ)でレンズ焦点距離が15mmとすると、
500/15 = 33 となり 露光時間は33秒までなら星を点で撮影することができる、ということになります。
実際にはこの設定だと画像の端の方の星はよく見ると線になっていますので、あくまで目安となります。(この式で割り出した時間からマイナス5秒ぐらいが最適か?)
複数枚撮り
・焦点距離:15mm~20mm
・露光時間:15秒~13秒
・ISO感度:4000~6000
・長時間ノイズリダクション:OFF
・レリーズ使用で連射撮影
上記が 「Sequator」で複数枚を重ね合わせることを前提に撮る場合の設定です。
例えば下記が複数枚撮影を行ったときの記事です。
短い露光時間で撮影した画像を複数重ね合わせることで、高感度ノイズを軽減できます。つまり、低いISO感度で長時間露光撮影した画像と同じ高品質の画質が得られるわけです。
『んじゃあ、最初から低いIOS感度で長時間露光して一枚撮りすればいいんじゃね?』と思ったあなたは、さっき説明した「長時間露光すると星が動いちゃう問題」を思い出してくださいね。
低いIOS感度で長時間露光させるだけでは、高品質の画像は得られますが、星は動きっぱなしですw
ちなみに星の軌跡を撮る場合(いわゆる星グルグル写真)は、その撮影方法となります。
現像
「一枚撮り」の時はAdobe Lightroomで現像。
「複数枚撮り」の時は、Sequatorで複数枚のRAWファイルを重ね合わせてできた TIFファイルをLightroomで現像。
Sequatorの使い方
近い内に別記事で書く予定です。
将来的には必要なら前景を別撮りにして、Adobe Photoshopで合成させるなんてこともするかもしれませんが、今のところはそこまでしなくても十分満足しています。
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